9月28日の臨時国会で衆議院が解散し、10月10日公示、10月22日が投票日となった。選挙の公示日まで政党の概要が固まらず候補予定者の立場も日に日に変わるというのは初めての経験である。安倍総理の解散宣言の前日に小池氏の希望の党の旗揚げ宣言、前原代表の民進党が公認は出さず希望の党への合流を宣言、所属政党をそのままにして、別な政党の公認を受けても問題ないという、選挙と政党、勝つためには手段を選ばずというが?
民進党の合流の意思を確認後、希望の党の求める要件を受け入れないと公認を認めないとして公認希望者を選別することが明らかとなる。これにより民進党は分裂し、立憲民主党が立ち上がることでやっと選挙戦における政党の構図が固まってきた。選挙後は、保守系2大政党がこれからの日本をリードしていくこととなるようである。
北朝鮮問題が緊迫化する中での解散総選挙、憲法改正を掲げる2大政党、選挙後は改憲論議と軍拡競争へと驀進しそうな気配が濃厚となってきた。益々臨戦態勢が現実味を帯びてくる。自民党の憲法改正草案は平成24年に出されてきている。9条に関する意見はニュースを賑わすが、自民党のその後の改正草案がどのように修正されることになっているのかについてはよくわからない。しかし、この平成24年の自民党草案を見ると、現行憲法のほとんどの条文に修正が加えられている。改正というよりも新憲法の制定と言えるほどの変更が加えられている。国と国民との間の憲法の位置づけから変わっている。雰囲気に流され、これからの改憲論議が、内容の検討に十分な時間をかける暇もなく改悪されていくことにならないよう、国民の一人としての当事者意識をもって考えていかなければならないと思う。
ノーベル平和賞に核廃絶を訴えてきたNGO(核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN))が授賞したと報じられた。国連で核兵器禁止条約の採択に尽力してきたNGOということである。日本はこの核兵器禁止条約に参加していない。この時期にICANが授賞した意義を考えたい。