なつやすみ広島福島保養プロジェクト報告会~実践の成果と今後への課題~
講 師:佐々木 宗隆 吉野 裕之(NPO法人シャローム 災害支援センター)
日 時:2012年9月15日(土) 13:30 ~ 15:00
場 所:まちなか夢工房 2階 オアシス広場
参加費:500円
■なつやすみ広島福島保養プロジェクトについて
昨年の大地震、そして原発事故から早くも1年以上が過ぎ、目に見える被害の少なかった福島市では、徐々に人々の生活からその記憶が薄れつつあるように見えます。市内の公園では、昨年では一切見られなかった小さな子どもたちが元気に遊び、当初親御さん達によって徹底されていたマスクの着用も、今では着用している子供を見つけるのが難しいくらいです。事故当時は放射線の影響を誇張したセンセーショナルな議論、報道も多くなされましたが、「量な放射線量では統計上身体に影響はない」ということが現在の公的な見解となっています。しかしながら、現実として、あの当時に降り注いだ放射性物質は未だに私たちの生活の場の至るところに存在しています。小さなお子さんのいる家庭で放射線に対する不安が拭えないのも無理からぬことです。そのストレスは放射線よりも健康への被害は大きいとも言われます。現実的に放射性物質を完全に取り除くことができない以上、移住する以外には根本的な解決策はありませんが、生活基盤のある福島を出るのは現実的に困難… そうした八方塞がりな状況で私たちに何ができるのだろうと考えて活動してきました。シャロームでは、昨年度より災害支援センターを設立し、全国の支援団体、支援者、そして被災地の方々と協力、連携して仮設住宅への支援を中心に活動してきましたが、今回海外団体の支援を得て、保養プログラム「なつやすみ広島福島保養プロジェクト」を企画しました。8月1日から8月25日までの最大25日間、小学四年生~高校生を対象に、広島県との地域間交流旅行が実施されました。今回は、支援センタースタッフよりその報告をいただきます。