今年の桜は、3月中に開花し例年より2週間も早い。一足先に新入学生を歓迎しているようである。コロナ禍で入学式や修学旅行など、学生時代のイベントの大半を経験することができなかった中学生・高校生が、高校・大学に入学する。コロナ前の学生生活を取り戻し、充実した学生生活を送ってもらいたいと思う。

コロナ禍の3年間でデジタル化の流れは急激に加速している。3密を避けるために直接会うことでの関わりを失い、デジタル画像越しの会議や講座の受講が当たり前となっている。しかし、同じものに興味を持ち学び会うためには、顔を突き合わせ意見をぶつけ合える場が大切となる。コロナ禍で押さえられていた分まで、学び成長する青春時代を謳歌していってもらいたい。

子どもたちを取り巻く環境は、この3年間で政治的も大きく変わってきた。18歳から選挙権が与えられることになり、今年は統一地方選挙の年。全国で選挙が繰り広げられ、衆議院の解散があれば衆議院議員選挙も行われる。大学生はすべて選挙権を持つことになり、学園都市では、被選挙権が25歳であることを考えると大学院生の多くには被選挙権もある。これが連動すれば学生議員も当たり前となってくる。市会議員・都会議員、若い世代が地域の政治に関心を持ち、関わる手段を自覚することで何かが動き始める。デジタル社会における令和の学生運動へと展開していく可能性を見る。

4月1日で「こども家庭庁」が発足した。「次元の異なる少子化対策」の実現を目指すという。この次元の異なると言う内容には大変興味を引かれる。少子化の社会背景には、子どもと家庭、それを取り巻く社会の人間関係の問題が横たわる。核家族が基本となる現代社会で、子どもを養育する責任を家庭に負わせ、家庭内での人間関係さえ孤立化し、離婚等による破綻も常態化する中で、その歪みが子どもたちに降りかかる。どうする「こども家庭庁」。