「古武道」から「布かたり」へ
講 師:海老沢 とも子さん 古布作家
日 時:2016年7月16日(土) 13:30 ~ 15:00
場 所:まちなか夢工房2階
参加費:500円

 

<講演内容>
今回の布かたりの作品は、高校時代からの恩師・保立謙三先生を偲び、想いながら制作したものです。先生は「戸塚派楊心流柔術十三世」でもありました。端的に申しますと、「柔術」というのは現在の柔道の前身のようなものです。剣道や柔道を武術・武芸と総称しますが、柔術は「古武道」と呼ばれています。先生との出会いは丁度五十年前になります。わずか一年、高校のクラブ活動で手ほどきを受けた「やわら」が、私の人生の太い柱になっていたことを、今回の小さな体験が再認識させてくれました。この出来事は奇縁と言えますが、何と有難いことかと貴重な体験にただ感謝。味わうべきことです。「古武道」の現代にも生かせる「勢法」を体験いただき、私に起こっている現象をお話しいたします。海老沢とも子(朋水)作品紹介:「布かたり」とは古布と書が互いに語り合う作品です。「富 貴」富貴の花が咲く庭ではるか遠方をのぞめば光るのは湖かふりむくと小さく手を振る人が穏やかに立ち上がる(帯二点)「結 実」草木は時が来て芽吹き花は力一杯に咲きます諸事万端それぞれに心得ていて美しい日常は繰り返しにみえて命あるものは刻々と変化して存在しますここは天と地との間で結実したもので満ち溢れ彩られています(帯二点・端布)

 

講師プロフィール:海老沢 とも子(えびさわ ともこ)さん
1948年水戸市生。JA茨城県中央会勤務、同時期、地元で「水戸たべものの会」を運営、作品制作の為2000年退職、2003年初めての作品展「布かたり」開催。以来毎年開催。2005年共著「イチ子の遺言」発行。兵法・書法研究会「白山塾」(甫白山先生)で研鑽を積む。