世界を揺るがす大事件が続く。伊勢志摩サミットでEUと日米の協調関係が確認されたと思っていると、イギリスのEU離脱が国民投票で決定したとのニュースが。5月27日に閉幕したG7主要国首脳会議=伊勢志摩サミット、6月25日の国民投票で51.9%の賛成でEU離脱が決定し、サミットに出席していたキャメロン首相が辞職。7月1日には、バングラデシュの首都ダッカでは、日本人、外国人を標的としたテロ事件が勃発、JICAのメンバーが7名犠牲となった。
サミットで集団的自衛権の行使を可能とした日本が、対イスラム圏への包囲網の一翼を担うことになったことへの警告か。世界は、新自由主義によるグローバル経済の生み出した社会矛盾が世界に蔓延し、世界規模での混乱を招いている。石油をめぐる利権の争いが、中東・イスラム圏を中心に繰り広げられてきた歴史、常に戦火の絶えない社会に生まれたIS(イスラム国)、そして難民、生活の場を追われた人々の群れ。経済の停滞が続き、生活が困窮する中での外的不安の拡大。イギリスのEU離脱に代表される自己防衛的なナショナリズムの台頭が世界の潮流となりつつある。
日本を取り巻く環境においても、北朝鮮のミサイル発射、中国の南シナ海での大規模な軍事演習、そして、ダッカでの国際協力隊を標的にしたテロ事件、国際的な外的不安を煽る話題に溢れている。その先にあるものは?第2次世界大戦前夜の狂信的なナショナリズムの台頭と軍拡競争の悪夢…。
参議院選挙を目前に改正された公職選挙法が6月19日施行され、18歳選挙権がスタート、7月10日が参議院選挙の投票日となる。この参議院選挙の結果は、これからの日本の未来を暗示する。政治家の政治日程には、何がどこまで織り込み済みとなっているのか、不安がよぎる。