命を守る食卓#3
ひまわり畑の様子

5月10日現在の福島市土船にある青葉学園ひまわり畑の様子ですが、このところの恵みの雨によって草たちも元気になり、小さな芽を出し始めました。今週は除草をかねて畑を耕し、区画を整備しました。17日には地域の方々と共に豊穣安全祈願祭、ひまわりの種まきを行い、皆さんで「土船カレー」を食べる予定です。今年もひまわりの成長や花を楽しみつつ、種の収穫まで全国の栽培協力者の皆さまと思いを一つにしていきたいです。
命を守る食卓#3
食品添加物とは

加工食品は、おもに「食品原料」と「食品添加物」によって作られています。「食品原料」はその名の通り、食品をつくる原料のことで、「食品添加物」とは、加工や保存の目的で使用されるもので、香りづけ・色づけ・甘みづけ・保存料などがあります。これらはすべてが体にとって安全・安心というわけではありません。現在、香料を含めると日本には833品目の添加物使用が認められています。
食品添加物で健康被害は起きている

日本で使用できる添加物は、厚生労働大臣が認可した指定添加物と、そのほかの天然由来の添加物に分かれています。天然だから安全というわけではなく、健康被害が出ることは十分にあり得ることを知っておきましょう。指定添加物はほとんどが化学合成されたもので、こういった合成添加物は「発ガン性」があったり、妊婦が摂取することで胎児に影響を及ぼしたりすることがわかってきており、許容量をクリアしているから大丈夫と手放しに言えるものではありません。
こうした健康被害への懸念があるにもかかわらず、日本では当たり前に使われていたり、一度禁止になったものが再び使われるというのは、不思議で怖いことです。
表示の逃げ道があるから摂取は極力少なく

特に避けたい添加物は、合成着色料・保存料・漂白剤・発色剤・防カビ剤です。これらには発ガン性、アレルギー性など人体への影響が危惧されています。
食品添加物はここでみよう

食品パッケージの裏に原材料欄があり、内容量が多い順に原材料が並んでいます。その原材料のあとに「/(スラッシュ)」が入っており、その後ろに並んでいるのが食品添加物です。加工品を手に取る際には、まずここをチェックする習慣をつけましょう。
これまで問題になったおもな食品添加物
アスパルテーム
砂糖の約200倍の甘さを持ち、世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)が発ガン性を、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が実際に摂取した際の健康への影響を評価し、2023年7月に公表しました。しかし、許容量を超えなければ安全は保たれるとして制限はされていません。
サッカリン
砂糖の約500倍の甘さを持つ合成甘味料。第一次世界大戦による砂糖不足によって、その代用品として一気に広まりました。
日本では1960年代に行われた動物実験の結果、発ガン性のリスクがあるとして使用禁止になっていました。その後使用禁止が撤回されています。
亜硝酸ナトリウム
ハムやソーセージなどの加工肉に使用される亜硝酸ナトリウムは、胃の中で発ガン性のある物質をつくることがわかっており、WHOは加工肉を〝人に対して発ガン性がある〟物質として指定しました。加工肉を毎日食べることで、大腸がんにかかる確率が18%上昇するとしています。
コチニール(カルミン酸)
サボテンにつくカイガラムシという虫をすりつぶしてできる、赤い色素の食品添加物です。コチニール色素を含む食品アレルギーが問題となり、日本では認可されてこなかったのですが、アメリカからの要望に屈する形で認可されてしまいました。
最後に
食べ物を選ぶのは私たち一人ひとりです。安いものや見た目が良いものは注意する必要があります。安全な食のためにはある程度のお金を払うことも必要ではないでしょうか。それがめぐって今、〝安全な食を届ける〟ために頑張っている農家さん、生産者たちに届き、小売店にまで広がります。つまり、私たちの選択によって日本の食そのものを変えることができるのです。


