命を守る食卓#4
6月のひまわり

ひまわり栽培協力者の皆さんのひまわりは順調でしょうか。
ひまわりの種を蒔いてから1か月が経ちました。2024年はネキリムシに地際の茎をかじられて、たくさん倒されてしまった時期でした。ことしはペットボトルを輪切りにしたもの(就労継続支援B型事業所「まちなか夢工房」の皆さんに制作していただいています!)を設置して侵入できないようにしたところ、格段に被害を抑えることができています。茎が硬くなったころを見はからって、ペットボトルにハサミを入れて外し、土寄せしたいと思います。
現在、ひまわりの株の周囲を就労継続支援B型事業所「ベーシック憩」の皆さんに除草していただいています。今後の予定は通路の草を管理機で抑えたり、葉の様子をみながら発酵液や虫除け液を葉面散布していきたいと思っています。
6月は最高気温が30度を超えてくる日があります。身体はまだ暑さに慣れていない時期ですので、外作業の際はのどが渇く前に定期的に水分補給をしてください。
暑さ対策で冷感タオルを使用していますが、とても重宝しています。水で濡らして首にかけるとひんやりして気持ちが良いのでおすすめです。皆さんの暑さ対策もぜひ教えてください。
命を守る食卓#4
農薬(グリホサート)

世界で一番使われている農薬が、B社の「グリホサート」。輸入小麦にもグリホサートが残留するので、政府は5ppmだった基準を30ppmと大幅に緩和しました(ppm…液体濃度の単位)。
グリホサートは植物を枯らすのと同様に、体内に摂取すると腸内の善玉菌を殺し、腸内環境が著しく悪化します。免疫の低下、アレルギーや自己免疫疾患のほか、発達障害や生殖機能異常にもかかわるとみられています。皮膚や呼吸器にも影響を与え、がんの原因にもなると指摘されています。自分の健康に問題がなくても、子や孫の代で発症する可能性があるのです。そのため、世界では規制を求める声が高まっています。
グリホサートを規制しようとしないのは日本だけ

- 世界のグリホサートの規制状況
- コロンビア…グリホサートを主成分とする製品の散布を禁止
- スリランカ…重金属と結びつき、深刻な腎障害を引き起こすとして、輸入と販売、使用を禁止
- オランダ・フランス・スイス・ドイツ…ホームセンターでの販売禁止
- EU・ベルギー・バミューダ諸島・バンクーバー・スウェーデン…家庭での使用、販売禁止
- EU…欧州議会は2022年までに農業用の使用禁止を求める決議を採択
- ドイツ…GM(遺伝子組み換え)作物の栽培禁止と2023年までに農業用の使用禁止を求める決議を採択
- イタリア…2016年、収穫前処理使用の禁止
- インド…2019年2月、パンジャブ州・ケララ州で使用禁止
- ベトナム…2019年3月、新規輸入の禁止
- タイ…2019年12月、「グリホサート」と「パラコート」と「クロルピリホス」の3農薬を使用禁止
- オーストリア…2019年7月、グリホサート全面禁止の法案を可決
- ルクセンブルク…2020年2月、グリホサートを含む製品の販売禁止
出典:『私たちは何を食べているのか』(著・安田節子)
グリホサート商品をめぐる裁判

グリホサートによって非ホジキンリンパ腫(リンパ系のがん)になったとする訴訟が米国などで多数起こされ、B社に高額の賠償を命じる判決が相次いでいます。
まだ5万件近い訴訟が控えていると言われており、B社の株価は低迷を続けています。B社はEPA(米国環境保護庁)がグリホサートを認可していることを理由に訴訟を認めないようにすることに働きかけています。
日本は街中でも散布されている⁉

日本ではホームセンターでも買えるグリホサート。街路樹や公園にも使われています。子供はもちろん、ペットを飼っている人も要注意。散歩中に舐めてしまったら、ペットの命にかかわります。米国やオーストラリアの多くの地方自治体はグリホサートの散布を禁止しています。自治体が禁止すれば子供たちの生活圏の学校や公園、街路樹での散布を止められます。
色々な情報が明らかになってきています。選択するのは私たち一人ひとりです。安さや便利さだけで動くことなく、本当に大切なことは何なのかを見極めて行動していきたいものです。
次回は「農薬:ポストハーベスト」について書いていきます。


